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Eternal Dimensions

1st. Album 2016/12/14 MRCK-16001

1.  solitude

2.  WAR

3.  metropolis

4.  10 more days

5.  Private Island

6.  calling

7.  true

8.  バスがやってきた

9.  Union Selective

10. feel

3,000円(税別)

「Eternal Dimensions」review

世界を見れば戦争やテロが繰り返されているし、日本に目を向けても、いろんな問題が山積みで、ニュースを見ていてもため息しか出ない。
世界情勢も大事だが、ともかく僕らひとりひとりに今日という日があって、明日もやってくる。
さて、どうしよう。
自分らしく生きるには。

鈴木結女の新しい世界に触れながらそんな心象風景が脳裏に浮かんできた。
美しいアルバムでした。

岩井俊二

 

同じアーティストとして、音楽と美術という表現方法は違ってもそれらに想いを乗せてつくるという行為は変わらないことです。

 

結女さんと出会ったとき、まだ私は駆け出しの頃でした。それから歩んだ姿をまた違ったかたちで、今お互いに表現できているということはかけがえのないことだと思います。

 

鈴木結女の今がある「Ninth Innocence」の音は私に強く響きました。

 

舘鼻則孝

 

何よりもNinth Innocenceというバンド・サウンドになっているところが魅力です。

そのなかでもフロントマンとしての結女さんの姿が浮かび上がってくるところは、全 体がよいバランスにあることの証拠ですね。また歌声がさまざまな表情を見せており、それぞれ映像も想起させる立体的なアルバムもまっており、感動しました。

高橋さんがダニエル・ラノワをお好きというのもわかる気がするサウンド・プロダクションとなっていますね。

このアトモスフェア(空気感)は素晴らしい。

また実にグローバルで大きなスケールの世界観が感じられ、バンドのスキルの高さには感激します。

事前情報などなければ日本産とは思えないほどですが、それは英詞の曲が多いからなどではなく、音楽に対する自由度が違うからだと思います。

いろいろなものを咀嚼した懐の深さはメンバーそれぞれのキャリアからくるものだったりするのでしょう が、そういう意味ではみなさんの個性が詰まっているとも言えます。

見事なまでに Ninth Innocenceという有機体になっているのがよいです!

結女さんはじめそれぞれのファンの方が聴いても、また新鮮な感覚を覚えるのではな いでしょうか。

ぼくはとても気に入りました!!

Solitude

静謐なかにもジャジーにうごめくリズムがたまらない曲です。

ヴォーカルは神秘的でさえもあります。

深夜に疲れた心を癒すかのような羽根と花のぬくもりは夢か幻か。

いろいろな想いを想起させるこの曲はオープニングとしても合っている気がします。

好きな曲です。

WAR

ハードなギターが引っ張り、ロックなキーボードが大活躍するアッパーな曲は素直にかっこいいと思います。

昨今のご時世における強いメッセージともなるような詞の世界ですね。

Metropolis

ビートリッシュな曲調とアレンジが素晴らしい曲です。

現在の街がディストピアなのかユートピアなのか、ここに込められたテーマには深く考えさせられます。

10 more days

切ないながらも前を向こうとする気持ちが伝わる感動の曲ですね。

空に向かうように 広がりのあるサウンドと、優しく、それでいて力強い意思をも感じさせる歌声も素晴らしい。

Private Island

これはより詞の意味をより深く噛みしめながら聴きたい曲です。

Cメロの展開で言葉 が迫ってくるようで、サウンド的にもフックが効いています。

Calling

荘厳な響き。とてもドラマティックで感動的な大曲ですね。

バラエティに富んだアルバムのなかでも心に残る1曲です。

True

詞の世界の主人公を応援したくなる曲です。

芯のあるひとになりたいと思わせる希望 が溢れています。

根岸さんのベース・ラインが気持ちいいです。

バスがやってきた

ライヴで拝聴してから大好きになった曲です。

この曲をレコーディングしてくださっ たことに歓喜しています。

シアトリカルな曲調と意味深い詞。またパフォーマンスが 観たくなります。

Union Selective

ドライヴする爽快なサウンドが実に心地いいです。

とてもバンドっぽいですね。

キャッチーなメロディで、踊り出したくなります。

ブレイクのところもクールです。

feel

これもいろいろと感じさせられる詞です。

静寂からヘヴィへと変わるサウンドも深く 胸に刺さります。

映像が浮かぶ曲です。

もっともアルバム全編が映画のようでもありますから全曲のMVが観たいくらいです。

日本語詞の「バスがやってきた」の前にはイントロダクションがあってもいいなと思 いました(あるいはリプライズも)。

ただし、そうなるとほかが英詞でもあるのでまた別の意味を持ってしまうのかもしれませんね。

もちろん日本語詞と英詞の曲が入る ことでの違和感はありません。

ただ、より詞の世界を知ってもらうために英詞については意訳を知る機会があってもよい気がします(「10 more days」のMVのように)。

それが聴き手それぞれのイマジネーションを狭めることにはならないと思うのですが。

曲順に関しては、もちろん深い意味があると思うのですが、例えばシャッフルして聴 いても、毎回また別のストーリーが立ち上がってくるように思います。

それはそれぞ れの曲に力があるからなのでリスナーは無限の聴き方ができるはずです。

 音楽ライター 山田順一

出会った頃の、マイケルジャクソンが大好きで、可愛らしくもマニッシュで凛々しいあの鈴木結女は、そんな若い頃のいろんな事への「芽」を 、しばらく会っていない間に、各ジャンルで生まれたリアリティー溢れる音楽と重ねた経験、思考をしっかりと肥やしにし、予想を超えた世界感で、 とても大きく花開かせてしまったようだ。

 

出会った頃に見たあの真摯な目つきは、こうなる事を思っていたのだろうか。

 

ここにある音楽は名うてのメンバーが集まったNinth Innoc’enceというバンドで作られている。

 

肝心なのは、それがセッションマンの集合体的なものではなく「バンドの音」になっているところだ。

 

伝えたい音楽性やメッセージは、それにより何倍も説得力を持っている。

 

結論として嬉しいのは、この作品の仕上がりが、もはや鈴木結女うんぬんよりも、ただ「素晴らしいバンドが生まれた」というシンプルながらも理想的なことを述べることができるということだ。

佐藤竹善 (Sing Like Talking)

キャリアのあるミュージシャンが集まっただけ、というセッションぽいアルバムではなく、メンバーの”やる気”がひとつになった、一体感のある素晴らしいアルバム。  ソロとは違う一面を出して書かれた数々の”溜めて爆発”ナンバーを歌う、クールな鈴木結女のヴォーカルも、意外性十分!

難波弘之(キーボーディスト、アレンジャー)

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